こんにちは!研修堂のこばやしです。
今回の「プログラム紹介」コーナーはこちらのテーマを取り上げます。
≪地域と人とをつなぐ観光ホスピタリティ≫
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http://www.kenshudo.net/view_training/?training_id=3402020年に東京でオリンピックが開催されることとなりました。
私の親の世代は2回目。オリンピックを自国で2回見れるってすごいですね。
ビジネス面でみれば「7年後の未来が確定してる」状況です。
今から7年前ですと2006年。
リーマンショックなんてほとんどの人が予想していなかった。
それが7年後が確実に読める状態になったんです。
それに向けて準備するなら「今でしょ!」って感じですね(古)
では、さっそくインタビューをどうぞ!
●よろしくお願いします!
まずはオリンピックネタからお聞きしますが、7年後に向けて観光業界は
盛り上がっているんじゃないですか?
そういう機運はたしかにありますね。
でも、必ずしも国全体に波及効果があるとは限らないんです。
北京やロンドンは経済効果的には完全に1都市のみでした。
一方で、アテネはギリシャという国全体にうまく波及できました。
●そうなんですか?違いは何なのでしょうか?
地理的要因、開催都市とその他の都市の魅力度など、いくつか考えられる
要素はあります。
東京は世界有数の大都市で観光客が集中してしまうので、地方へ波及させる
ためにはしっかり準備が必要だと思います。
●では、本題の「観光ホスピタリティ」についてお聞きします。
観光+ホスピタリティというワードで、個別にみれば一般的な言葉ですが
つなげた場合は一般的な概念なのでしょうか?
「観光ホスピタリティ」というのは20年前くらいに出来た言葉です。
事例としてもスウェーデンのストックホルムでの取り組みくらいしかないと
いうのが実情です。
言葉自体もそうですが、分野の歴史そのものが20年ほどです。
観光立国されたオーストラリアでは、研究が進んでいます。
●それぞれの言葉はとても一般的ですよね?
そうですね。
観光もホスピタリティもほとんどの方が知っている言葉です。
でも、2つをくっつけたこの言葉はまた違った意味を持っているのです。
●具体的にどのようなことを指す言葉なのですか?
まず、地域全体の取り組みであるということが前提になります。
とある観光地を思い浮かべていただくと、そこには宿泊施設があり、物販を
やっているお店があり、観光名所があります。
そこで事業を営む全ての事業者が「同じ目標」に向かって、自分たちができる
ことに取り組んでいくのが「観光ホスピタリティ」という考え方です。
●”町おこし”みたいなことですか?
いえ、違います。
町おこしは何か特定のモノを取り上げて行う場合がほとんどです。
最近流行っているB級グルメなんかは典型的ですが、そのモノと関係ない事業を
営んでいる事業者は無関心だったりします。
それでは地域としての相乗効果が発揮されません。
●利害調整が難しそうですね。。。
それは現実問題としてあります。
なので公的機関や観光関係の団体などが音頭をとるケースがほとんどです。
ただ、それも現時点では機能しているとは言いがたい状況です。
●何が問題なのですか?
まず、観光に力を入れると言い出したのがつい最近なのです。
観光庁という役所ですらできたのは2008年なので、地方自治体レベルでみれば
専門部署がないところが大半です。
ただ、力を入れたいと考えている地域の方は私の研修に興味を持ってくださる
ので、巻き込む範囲を広げながら少しずつ根付かせていきたいと思っています。
「これから」進歩していくと言う面では地域の方が観光に対して前向きなのは、
観光ホスピタリティの考え方が向いています。
●この研修プログラムは、そういった共通認識の醸成が大きな目的のひとつに
なるのですね?
そうです。
事業者さんが自分の事業を優先して考えるのは当然です。
ただ、地域の目標と擦り合せることができる部分はどこなのか?という視点で
考えてもらうことで、観光ホスピタリティの実現に近づくことができます。
●地域の目標というのはどうやって決めるのですか?
環境客観光客によって満足するポイントが異なると思うのですが。
おっしゃるとおりです。
満足するポイントは人それぞれなので、これは地域で任意に決めます。
もちろん何を目指すか、から関係者と意見交換をしていきます。
地域の特徴、観光資源などについて議論を重ねていきます。
●プログラムにある観光経験満足度の方程式とは何ですか?
+(プラス)と×(掛け合わせ)という考え方を使います。
+とは”当該サービスに付随するもの”をどう良くできるか?、×は”当該
サービスとは別のもの”を掛け合わせることで良いものをつくれないか、と
いう考え方です。
たとえば温泉で説明しましょう。
温泉そのものを良くしようとすると、お風呂の種類を増やしたりできます。
掛け合わせだと料理や景色などが考えられます。
+と×のどちらかではなく、両方の視点で考えていくのが重要です。
●研修内で「魅力」と「みりょく」を使い分けていらっしゃいますが、この
違いは何ですか?
魅力とはひとつひとつのモノやサービスの魅力、みりょくとはそれらの相乗
効果が発揮されたものという定義をしています。
部分最適と全体最適と言っても良いかもしれません。
わかりやすい例ですと京都は非常に上手です。
神社仏閣それぞれも魅力的ですが、この時期ですと紅葉と組み合わされるこ
とでより”みりょく的”になります。
どんなに魅力の数があっても、魅了されなければ興味を持ってくれません。
観光ホスピタリティでは地域の全体最適を目指しますので、研修内ではそう
いう視点を持ってもらえるように話を進めていきます。
●研修の進め方ですが、お聞きした内容を講義形式でお伝えするような流れに
なるのですか?
主催者様のご要望次第ですが、ワークを取り入れた形もやっています。
個別に説明していくより、こういう研修を通じて話し合いをした方が利害調整
がうまくいくと思っています。
●7年って長いようですが、けっこうあっという間かもしれませんね。
今から石田さんの研修を受けて準備を始める自治体・団体・企業が増えると
いいですね!
ありがとうございました!
<講師プロフィール>
DiTHi〜ディシィ〜 石田宜久氏
http://www.kenshudo.net/sp_detail/id1345445651-212168.html⇒いま、まさに『ひと』の時代になってきたと感じています。様々な業種・場面・
ケースで『ひと』の向上と維持が重要視されていると認識しています。その『ひ
と』の魅力と力を最大限に引き出すのが「観光」と 「ホスピタリティ」なのだ
と考えます。
<研修プログラム>
≪地域と人とをつなぐ観光ホスピタリティ≫
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http://www.kenshudo.net/view_training/?training_id=340